大きな経営資源を持つ会社を前に、小さな会社はどう戦えばいいのでしょうか?
今回紹介するランチェスター戦略にのっとり手を打てば小さな会社でも厳しい経営環境の中、キラリと光る存在になることができます。
弊社も起業してから一番参考にしてきた経営戦略で、困った時はこの戦略に立ち返りました。
今回の記事ではそのランチェスター戦略の概略とその具体的な方法をご案内します。 小資本で今後起業したいという方、今経営に行き詰まっているというスモールビジネスの経営者は、打つべき戦略が明確になります。
Contents
ランチェスター戦略とは市場シェアの観点から強者の立場と弱者の立場にわけ、勝つためにどう戦うのかを説いた戦略論を言います。
元々は戦争で軍事戦略として用いられたランチェスターの法則に由来するもので、主にビジネスにおいて弱者が強者に勝つための戦略論として参考にされています。
経営資源の限られるスモールビジネスを営む人たちが大企業に打ち勝つために活用されています。
その戦闘力を兵力の質と量に分解し、分析する法則で「同じ武器なら勝敗は兵力数で決まる」と言う考え方を基礎とします。
第一法則は弱者の法則と呼ばれ、狭い範囲で接近した一騎打ちを前提に
戦闘力=武器性能×兵力数
と言う式で表すことができます。
企業に置き換えるなら、武器性能は、商品力やブランド力、マーケティング能力にあたり、兵力数は社員数、営業人員数、広告予算に当たります。
弱者の戦略
上記算式「戦闘力=武器性能×兵力数」に表されるように、兵力に劣る小さな企業は真正面から大きな会社と戦うと不利な戦いとなります。しかし、「小さな市場で大きなシェアを取る」下記3つの弱者の戦略を採用することにより大きな企業に勝つことも可能です。
1.一騎打ち・・競合が少ない一社しかいないような市場で戦う
2.局地戦・・地域やビジネス領域を限定する
3.接近戦・・顧客に接近する販売戦略を採用する
要約するなら、市場を細分化し資源を集中させ大きな企業と差別化することで、戦いに勝とうとするものです。
第二法則は強者の法則と呼ばれ、広い範囲で遠隔から近代的な兵器を用いて戦うことを前提に
戦闘力=武器性能×兵力数の2乗
と言う式で表すことができます。
強者の戦略
上記算式「戦闘力=武器性能×兵力数の2乗」に表されるように、兵力数が多いほど戦いは圧倒的に有利になります。従って大企業が中小企業を相手にする際に採用すると有効で、下記3つの強者の戦略を採用することで勝利の確率を上げることができます。
1.広域戦・・地域やビジネス領域を限定せず大きな市場で勝負する
2.確率戦・・一騎打ちを避け、市場全体を相手にフルライン戦略を取る
3.遠隔戦・・大規模な広告を打つなど顧客に接近しない販売戦略を採用する
要約するなら、市場全体を相手にし、効率的にビジネスを展開して総合力で戦いに勝とうとするものです。
市場シェアにおいて自分たちのワンランク下の敵、つまり足下の敵を攻撃する戦略を足下の敵攻撃の原則と言います。 競争力の高い相手を攻撃しても勝つ見込みは高くありませんし、また市場全体を相手にしても経営資源が分散してしまいます。勝利する確率の高い足下の敵を相手にすることで市場シェアを高める戦略です。
小さな企業にとって市場全体で勝つのは極めて困難であり、市場の一部分で勝つことを目指すことを考えます。 例えば、地域、年齢、性別、商品などを細分化し集中すべき分野を定め、その分野に経営資源を集中的に投入する戦略です。
ランチェスター戦略の一番重要な考え方です。なんとしてもナンバーワンになることです。しかも圧倒的ナンバーワンです。 上記一点集中主義に記したように市場を細分化し、その小さな市場で圧倒的ナンバーワンになる戦略です。 そうなることでその市場において一番目の選択肢になり、余計な競争に晒されることも少なくなります。
ランチェスター戦略とは市場シェアの観点から強者の立場と弱者の立場にわけ、勝つためにどう戦うのかを説いた戦略論を言う。
ランチェスターの法則とは「同じ武器なら勝敗は兵力数で決まる」と言う考え方を基礎とする。
第一法則(弱者の法則:一騎打ち、局地戦、接近戦) 戦闘力=武器性能×兵力数
第二法則(強者の法則:広域戦、確率戦、遠隔戦) 戦闘力=武器性能×兵力数の2乗
ランチェスター戦略3つのポイント
足下の敵攻撃の原則・・勝利する確率の高い自分たちのワンランク下の敵を攻撃する
一点集中主義・・市場を細分化し経営資源を投入する
ナンバーワン主義・・細分化した小さな市場で圧倒的ナンバーワンになる
小さな市場で圧倒的ナンバーワンになる。そのためには、市場を細分化し資源を集中させ大きな企業と差別化する。
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