カテゴリー:ウェブマーケティング | 起業開業
EC市場は拡大の一途を辿っており、新たな販売チャネル確保のため多くの会社が参入してきています。
ただ、ECにはリアル店舗でのビジネスと共通する部分もある一方で、EC特有の事情も多くあり、ただ知らないというだけで遠回りしてしまうことがあります。
そこで今回は大まかなEC業務の流れを押さえながら、その全体像をご案内したいと思います。
今回の記事をお読み頂くことで、業務の全体像と流れがわかり、組織にどのような人材が必要か、どのようなスキルが必要か、そしてどのような体制をつくらないといけないのかがわかるようになります。
Contents
下記の図はEC業務の流れを示したもので、ユーザーから見える部分のフロント業務と、
ユーザーから見えないバックエンド業務に分けることができます。
それぞれの業務の位置付けを把握することにより全体においてどのような意味を持つのか理解できるようになります。
EC業務の全ての起点となってくるのが企画の仕事です。
EC全体のコンセプトを設計した上で、マーケティング調査をしっかり行い、商品づくりだけでなく、プロモーション戦略なども立案し商品を売るための仕組みをつくります。
仕入予算を守りつつ、入荷までのリードタイムを把握し欠品による機会損失を発生させない発注が必要です。
商品に関しては、そのサイトに訪れる理由になるような独自性の高い良質の商品を仕入れられるよう取引先を確保しなければなりません。
ただ、仕入先を一社に依存するのは、何か起こった時入荷が途絶えてしまうので危険です。
一社あたりの仕入れ依存度は多くても30%以内ぐらいに抑え、他の取引先からも良質の商品を仕入れられるようにしておきましょう。
ECサイトの売上は「アクセス数 × 購入率 × 客単価」で決まりますが、プロモーションの質は「アクセス数」に大きく影響します。
基本的には「検索」「広告」「SNS」などによる流入をいかに増やすか考えていかなければなりません。
具体的には、SEO対策を行ったり、リスティング広告などの様々な有料広告を行ったり、各種SNSアカウントを育てたり、メルマガを発行したりして、それらからの流入を増やしていくことになります。
「ささげ」と言われる「撮影(さ)」「採寸(さ)」「原稿(げ)」業務の他、バナー制作、商品の登録と業務内容は多岐に渡ります。
ECサイトの売上は「アクセス数 × 購入率 × 客単価」で決まりますが、この更新管理は「購入率」に大きく影響します。
どれだけ多くのアクセスを集めてもコンテンツが弱かったり、デザインが悪いと購入に繋がりません。
これら業務の内容は、リアル店舗で言う所の接客そのもので、ユーザーが実際に手にとって見ることができないECにおいては非常に重要な役割を担います。
仕入れた商品が倉庫に届いた時点で検品を行い、倉庫内の適切な場所に収納した上で、ECの在庫数に反映させます。
ECの他に実店舗を持つなど複数店舗で同一商品を販売している場合には、在庫の一元管理が必要となり、在庫数を連携するシステムの導入なども必要になるでしょう。
ECサイトから注文が入れば、まず注文受付メールを送信し、注文情報について確認を行った上で注文商品の出荷ができるよう在庫を確保します。
そして、決済が完了したのを確認した後、当該商品の出荷指示を行います。
事務的な作業が多く地味な仕事に見えますが、注文をお金に変える重要な仕事です。
出荷指示に基づいて倉庫にある商品をピッキングし、必要であればレターやパンフレットなども同時に梱包した上で出荷します。
出荷が完了した段階でユーザーに出荷完了のメールを送ります。
受注から出荷までをミスなくスムーズに行うことは勿論のこと、受注後のステータスがユーザーにわかるようにすることが重要です。
ユーザーからの問い合わせやキャンセル、交換などユーザーとのやりとり全てに対応します。
問い合わせ内容は、商品の配送ステータスや返品交換に関する内容が多くなりますが、ユーザーとの唯一のタッチポイントであり、顧客満足度向上のためには非常に重要な仕事です。
クレームに対応するだけでなく、ユーザーの要望なども企画担当者にフィードバックを行い、商品作りに活かしていきます。
下記にあげたスキルはどれも専門性が高く、社内で全てを満たせないことはよくあります。
ECサイトの運営をサポートしてくれるサービスは沢山ありますので、外注サービスの活用も選択肢の一つとして考えるといいでしょう。
基礎的なマーケティングスキルだけでなく、SEOやSNS、ウェブ広告などウェブマーケティング特有の内容も押さえないと集客・分析はうまくいきません。
ECサイト運営上、サイトのデザイン、バナーの制作、コンテンツの制作、キャッチコピーの制作、動画の制作など様々なものを創らなければなりません。
イラレやフォトショップが使えることは当然のこととして、今ECサイトに必要なものが何か理解し、様々なものを作らなければなりません。
ECサイトの方向性のような大きなことから、季節的なイベント企画、SNSでの投稿をする上での企画など、様々な企画を常に生み出さなければならず、売上や利益を大きく左右する川上部分の重要なスキルです。
社内での連携をうまくするだけでなく、お客さんとのやりとりをしなやかに行えなければなりません。世の中にはクレームを言ってきたユーザーをファンにしてしまうような優秀なカスタマーサポート担当者がいます。
EC業務は、ユーザーから見えるフロント業務と、ユーザーから見えないバックエンド業務に分けることができる
フロント業務として挙げられるのは、企画、仕入れ・発注、プロモーション、更新管理
バックエンド業務として挙げられるのは、在庫管理、受注処理、出荷、カスタマーサービス
ECサイト運営に求められるスキルは、ウェブマーケティングスキル、クリエイティブスキル、企画力、コミュニケーションスキル
ワンストップで様々なツールの作成が可能です