グラフ作成とデザインのコツ

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いくつも細かな数字を扱って何かを伝える場合、文字で表現するよりもグラフで表現した方が直感的に理解してもらえます。

例えば、下記のような文章があったとします。

世界経済フォーラムが2022年7月、各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数を発表しました。日本のこれまでの順位は、2020年は経済が0.598、政治が0.049、総合で0.652、2021年は経済が0.604、政治が0.061、総合で0.656、2022年は経済が0.564、政治が0.061、総合で0.650となりました。

内容はなんとなく伝わってきますが、理解するのに若干集中力を要しませんか?

一方、グラフにより下記のように表現すればいかがでしょうか?

ジェンダー・ギャップ指数のグラフ

 

随分理解しやすくなったと思いませんか?

そこで今回は、伝わりやすいグラフ作成とデザインのコツをご案内したいと思います。
しっかりご理解頂ければ、資料の作成がラクになるだけでなく、企画が通りやすくなったり、プレゼンが人に伝わりやすくなったりとわかりやすい結果が得られるようになります。

 

伝わりやすいグラフ作成のコツは

①伝えたいメッセージを明確にし、
②その伝えたいメッセージに適したグラフを選んだうえで、
③上手にデザインすることです。

では、それぞれ掘り下げて見て行きましょう。

 

 

伝えたいメッセージを定める

試しに下の表とグラフを比べて見て下さい。

共に冒頭で示した日本のジェンダー・ギャップ指数を表したものですが、下の折れ線グラフの方が日本のジェンダー・ギャップ指数に改善が見られないこと、特に政治分野で大きなジェンダー・ギャップが存在することが、より伝わってくるのではないでしょうか?

ジェンダー・ギャップ指数の表

 

ジェンダー・ギャップ指数のグラフ

 

伝わらない資料、伝わらないグラフの最大の原因は、伝える側が何を伝えたいのかわかっていないことにあります。

データを単にグラフに落とし込むのではなく、このグラフで伝えたいのは、これだ!と明確にしてから作成に着手します。

 

 

伝えたい内容に適したグラフを選ぶ

伝えたいメッセージが明確になれば、その伝えたい内容に適したグラフを選びます。
今回は代表的なグラフである棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図について、それぞれに適した用途、デザインのコツについてご案内します。

伝えたい内容に適したグラフを選ぶ

 

 


棒グラフ


棒グラフ

 

主に「量の比較」を伝えたい時に使用するグラフです。 棒の高さによりデータの大きさが一目瞭然である点が特徴で、時系列等でその大きさを比較することが可能です。

注意点としては、ゼロを基点にすることです。ゼロ以外を基点にするとグラフの意味を視覚的に歪めてしまいます。
時系列で比較しない場合や、カテゴリーの文字数が多い場合は横棒グラフを検討するといいでしょう。

また、棒グラフのバリエーションには下記のようなタイプもあります。

 

積み上げ棒グラフ

積み上げ棒グラフとは、棒グラフを積み重ねることで、データの全体量と全体に占める各要素の割合を把握、比較できるグラフです。

積み上げ棒グラフ

 

 

100%積み上げ棒グラフ

100%積み上げ棒グラフは棒グラフを積み重ねる点において、積み上げ棒グラフと同じですが、「すべての棒の長さが同じ」である点において積み上げ棒グラフと異なります。

すべての棒の長さが同じであるため、各要素の割合を比較することに長けています。

100%積み上げ棒グラフ

 

 

 


折れ線グラフ


折れ線グラフ

 

主に「値の推移」を伝えたい時に使用するグラフです。
線の傾斜により量よりもむしろ変化の度合いがよく伝わり、長期での推移を追う場合や、比較項目が多い場合に適しています。

基点はゼロにすることが基本ですが、ゼロ以外でも、グラフの意味を視覚的に歪めることがなく、変更可能です。

注意点としては、データが多すぎると見づらくなってしまいますので、多くても4〜5つ程度にとどめておくことです。

 

 

 


円グラフ


円グラフ

 

「全体の割合」を伝えたい時に使用するグラフです。
面積比で割合を視覚的に理解でき、特に極端な割合を示したい時に効果的です。

時系列など順番に特別な意味がない限り、量の多いものから順に表示します。
一方で、総量を表現できない弱点があり、総量と全体の割合を同時に伝えたい場合には、積み上げ棒グラフの利用をお勧めします。

また、円グラフは比較にも向いていません。比較には100%積み上げ棒グラフの利用をお勧めします。

 

 

 


散布図


散布図

 

2つのデータの「相関関係」を伝えたい時に使用するグラフです。 縦の要素と横の要素がどのように関係するか表現できるのが特徴です。

 

 

 

グラフデザインのコツ

極力余分な要素を省きシンプルにすることが美しいデザインのコツですが、それぞれ細かな要素について見ていきたいと思います。

 


使用する色を絞る


詳しい内容はこちらの「配色のルール」に関する記事open_in_newに譲りますが、基本的にはベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3色以内程度に絞るとメッセージが伝わりやすくなります。

使用する色を絞る

 

 


フォントを絞る


一つのグラフで使用するフォントは一つに統一し、変化をつける場合はウェイト(太さ)を使用するとよくまとまります。

一つのグラフで多くのフォントを使用すると散らかった印象を与え、何を伝えたいのかがわからなくなります。

フォントを絞る

 

 


補助線を省略する


特にエクセルを使用した場合、多くの補助線が入ります。 無駄な要素をなくすとデザインがすっきりし、伝えたいメッセージがよく伝わるようになります。

補助線を省略する

 

 


3Dを避ける


直感的に状況を読み取りづらいだけでなく、比較も難しくなるため3D表現を避けた方が無難でしょう。

補助線を省略する

 

 

まとめ

いくつも細かな数字を扱って何かを伝える場合、文字で表現するよりもグラフで表現した方が直感的に理解してもらえる。

伝わりやすいグラフ作成のコツは①伝えたいメッセージを明確にし、②その伝えたいメッセージに適したグラフを選んだうえで、③上手にデザインすること。

伝わらない資料、伝わらないグラフの最大の原因は、伝える側が何を伝えたいのかわかっていないことにある。

棒グラフは「量の比較」を伝えたい時に使用する。
データの全体量と全体に占める各要素の割合を把握したい時は、積み上げ棒グラフを使用し、各要素の割合を比較する時は100%積み上げ棒グラフを使用する。

折れ線グラフは「値の推移」を伝えたい時に使用する。

円グラフは「全体の割合」を伝えたい時に使用する。

散布図は2つのデータの「相関関係」を伝えたい時に使用する。

 

 

 

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